所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第139回

10月21日の日常から・・

本日は専門学校での授業。
実習ということで生徒にビデオ作品を撮らせておる。
学校の近所にある「岩永商店」さんを取材させて頂いた。

骨董と言うか古道具と言うか、否、古美術というべきか。
ともかくいろんなモノが所狭しと並んでおる。

陶器、古時計、古銭の類いは言うに及ばず、
刀、鎗、薙刀、弓、銃、手榴弾、爆雷などなど・・。
小規模テロなら即応可能(!!)といった充実した品揃えである。

あ、手榴弾、爆雷はねぇ。勿論火薬は抜いてあるぞ。
※ちなみに大戦末期の金属不足期に作られた陶器製の珍品。

でも短鎗はすぐに使えそうな代物であった。
鎗術家としてはちょっと欲しかったりする。
※長鎗も販売中。

店の主人が「新しいモノは写すなよ、つまらんから」と笑う。
「どれが新しいの?」と聞けば・・。
主人が指差した先にあったのは、
どうみても古ぼけた陶製の水差などであった。
「100年前くらいは普通。1000年モノもある」とのこと。
ともかく1瞬にしてタイムスリップが体感できる恐ろしい店であった。

「先生、これこれ。シャッター・・どうするんやろ?」生徒が指差す。
そこには、店鋪ならどこにでもあるシャッターがあった。
だが、シャッターが落下する先には、石臼やら巨大な壷やら、
ともかく重量物が鎮座している。陶製爆雷もここにある。

「どうやって動かすんでしょ。夜はきちんと片付いてますよ」
「マジ?」
「それにあの車・・どうやって出すんでしょ」

あまりに自然過ぎて気付かなかったのだが、
店内にガラクタ(失礼)に埋もれて軽ワゴン車が居た。
どうも骨董ではなさそうだ。

いやはや恐ろしい店である。(笑)


『今日の1コマ』 「岩永商店」店先に鎮座している《爆雷》。謎のMマークも気になる。


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