所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第317回

1月4日の日常から・・

※本日分は『QIC/ParaTが斬る!(2004.1.4)』とリンクしていまする。

新年っちゅうことで、そうだなぁ・・
今考えている《やりたいこと》と言うか《目標》と言うか
《ビジョン》と言うか《コンセプト》と言うか・・
ま、何でもいいや・・『前向き』なことを書いておこう。

よく言われるんだよね。
「お前さんは一体何をしたくてFMCなんか続けてるの?」ってね。
その答えはバッチリ用意してあるのよ。
でもまともに答えたことが無い。

と言うのは・・
その答っつうのが、おいら1人で出来る話じゃないし、
かと言って以前のFMCスタッフのポテンシャルではなんとも辛い。
まぁいちいち書かぬけれど、
言い出しっぺになる前に嫌になっちまっていたんだよな〜。

でも今はねぇ随分と様変わりした。
若手スタッフの意識が全然違うもん。
これはちょいとやってくれそうな・・ムフフな感じがしちょる。

ほんじゃ、やりたいことを語ってみようかの。(長いよ・・笑)

日本が生き残る道は只一つ『コンテンツ産業』の成熟だと半ば極論的に断定した上で、
卓越した思想と技術力ならびに「常識」を持った演出家(制作者)を育て上げる事が急務
であると私は考えておる。

ところが、
ゲーム系やアニメーションなど、国際競争力を持つコンテンツ産業もあるにはあるが、
全体としての競争力はまだまだ低い。
ウェブ系のビジネスに至っては「お前ら土台からぶち壊したいのか?」と言ってやりたく
なるほど、従事者自ら体たらくの連発で、全くお話にならない。

日本独自の徒弟制度や年功序列と言った古い体質に根ざした現場も多く、
新しい才能が開花できるチャンスも少ない。
あ〜あ、なんてこった。

一方、業界に蔓延する《不良礼讃》《刺激重視》の思想は、
社会性の欠如、あるいは破壊人格を是とするコンテンツを多数生み出し、
それを芸術であると豪語する歪な思想を持った制作者を多数誕生させることと連鎖し、
結果として《類型の典型》みたいな下らぬ二番煎じ金太郎飴状態を招いている。
否、それらは「悪」ではない。存在自体は是である。表現の自由であるから。
しかしそんなのばっかりである。

私は、むしろバランスのとれた社会感覚と国際感覚を持った演出家(制作者)の台頭が、
最終的には国際競争の中で、確固たる産業としての基盤を築く礎になると確信している。

故に、その教育機関の設立と運営こそが私が思考する最大のビジョンなのである。

つまりこうだ。
ヤクザな業界の真下にぶら下がったヤクザな教育機関そしてそれに憧れる中途半端な不良共。
こういう図式をぶった切り、ちっとはまともな思考回路を持った演出家(制作者)をイチから
育てるべ!・・ということよ。

その為の設備・システム・・金かかるぞぉ。スポンサーもパトロンも居ないぞ。(笑)
ましてやそういう先見性を持った資産家がおらぬぞ。(居たらいいなぁ幕末みたいに・・)

24時間運用可能な多目的ホールがあってね。(これが教室)
学生自体が企画運営(と言うか経営)する映画興行(レイト専門)とかイベントがあって、
当然スタジオ撮影とかもやるし、客員講師を招いての一般参加可能授業とかもある。
その横では九州ではココでしか入手できないアート系とかコンテンツ関係の
書籍や映像パッケージを販売する雑貨屋、カフェが併設されていて、
CG制作室ではやる気のある学生がバンバン創作活動を行っている。
当然、アホは入学させん。大卒以上または社会人としての経験が入学資格じゃ。
講師もつまらぬ2軍落ち映画監督とかはお呼びでない。
むしろ1流ホテルマンとかの方が遥かに役に立つ。
あ、「経費は学生自分達で稼ぐ」そんなとんでもない学校と思って貰ってよい。

でも・・そんなのが熊本にあったら楽しそうでしょ。土地安いし。

この学校から巣立った連中が、街を創り、彩り、動かす・・。
収縮傾向にある全ての事象に対するカンフル剤ではなく毒薬。
一旦殺して、新たに生まれる新しい文化。
そのリーダーを育てなきゃ!

これが私のデッカい夢ね。
いきなり叶うたぁ思っちゃいねぇが、
ま、こんなことを考えておいらは生きてるわけだわさ。
賛同してくれる人いたら直ちに名乗りを上げるべし。金もくれ。

で、この夢とFMCがどうつながるか?
それは内緒。(笑)


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