所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第501回

8月3日の日常から・・

宇宙開発の裏側には、ほぼ間違い無く軍事転用の思惑がある。
連日ちょろちょろ報じられるスペースシャトルの修理だの何だの。

機体設計自体1960年代のものだからなー・・とブツブツ文句を言ってもだ。
それでも立派に飛んでたわけで、
ここにきていろいろとダメ連発なのは、
あの国の技術レベル自体が落ちているのか?
それともコストを落して実用に耐えうる限界を模索するための壮大な実験をやっているからなのか?
ひょっとしたらそのどっちもかもしれない。

長髪ヒゲぼうぼうの「かったりぃーぜ」てな様相の兄ちゃんが、超精密技術を要求されるロケットエンジンとか作っている姿をドキュメントか何かで見たことがある。
いかにも《うっかり》がありそうな奴。

いかにハイテクが進化したとしても、
物作りの最先端にいるのはいつも「人間の手」である。
『手先を馬鹿にする奴は手先に泣かされる』・・これセオリーです。

宇宙と軍事。ほぼ双児の兄弟。
ハイテク軍隊が米軍の中核になるそうな。
でも「誤爆」や「誤認殺害」日常茶飯事。
それは機械の性能に対する過信なのか?
それとも分かってやってる謀略なのか?
さらには、実はとんでもねぇボロ道具だったのか?

戦後60年ですからついでに書いておくけれど。
女学生とかそういうのに栄エンジン(零戦などで使用)を作らせても、まともに回るやつは出来なかったわけで、
結局戦地に居た整備兵が必死のチューニングをおこなってなんとかモノにしたという話。
職人を戦地に送って死なせた後じゃ「飛行機増産!」の掛け声は空しく消えていくばかり。
これ「教訓」ですよ。
総ては「人の手」からはじまる。
農業だってそう。
水や日光が主役ではあるけど、そこに人の手が入るからこそ良質な作物が出来上がる。

10数年前に関わった某テレビ番組で、企画者兼リサーチャーだった私は、
「ともかく手作業の凄いやつ!職人!これだ!!」と提案しまくってました。

折しもバブル崩壊直後です。
待ち構えているリストラの恐怖。
その後はITの急激な発達による省力化で「人の手」が疎かにされる。間違い無い!
わたしゃ確信を持ってましたね。
それで我々のチームで《ニッポンの職人って実はすごいんだぞ》みたいな番組を作ったわけ。
ところが番組開始半年後だったかな。後から割って入ってきたスポンサー某社の横槍で、面白くもなんともないフツーのクイズ番組に模様替えさせられちゃった。
※視聴率的には平均越えかな。問題はなかったですよ。ちなみに某『プロジェクトなんとか』はかなり当番組から頂いちゃってますなー。実際殆ど使われちゃったね。

企画を潰された我々情熱的(笑)なスタッフ一同はその時怒りに震えながら思いましたよ。
「この会社(スポンサー)は、人の手を疎かに考えている会社だ。必ず滅びる。潰れてしまえ!」
でもプロデューサー氏は苦虫を噛み潰したような顔をしながらも「かと言って潰れるこたぁーねぇーだろーよ」と呟いてたそうです。
うん。これは国民のほぼ総意だったろう。我々だって本当に潰れるなんて思っちゃいませんぜ。
ちなみにその会社は『雪印』・・。
あらら・・当たっちゃった。

人の手ですよ。統べてはこれ。


◆本日の一言NEWS・・「タイミング」
羽田空港停電事故もタイミング最悪。気象庁サイトなぜこの時期にモデルチェンジ?台風シーズンの前にせーよ。




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