デジタルメディアにおける自己完結型エッセイ

「メディアの国語力」

1998年6月中旬執筆

エピソード1

さっきテレビのニュースを見ていたら、くろしお鉄道の衝突事故の話で、アナウンサーが「どちらも1両編成でした」と言っておったのだけど、1両編成という言葉は無いんじゃない?

編成とはそもそも複数のものをまとめたり構成したりするときに使う言葉で、たった1両なのにどうやって編成しようと言うのか。

鉄道用語に「単行運転」という言葉があるが、これを使うのが最も正しいように思える。ゼロ戦の1機編隊なんて絶対に言わんもん。


エピソード2

先日、地元某大学のよくテレビで見かける教授が「これはまさに的を得た意見だ」と語っておったが、直ちにこいつの教授資格を剥奪すべきである。

何故なら、的は射るものであって得るものではない。正しくは「的を射る」あるいは「当を得る」である。その程度の日本語も知らぬ輩が学士製造担当者というのもうすら寒い思いがする。

ついでにこの教授。前に政治の話で「汚名挽回するチャンス」という珍妙な日本語を使っておったが、汚名をもう一回着てどうすんのだろうか?汚名は返上するものであって、挽回すべきは名誉だろ!!
んなことも知らんのかボケ!とブラウン管に向かって突っ込む私の無駄なエネルギー…いやはやつまらん話である。(笑)


エピソード3

ある若者番組で、局アナが「うわー!ナマ足出してる」と連呼する場面に遭遇したことがあるが、いかに若者向け番組とは言え、愚かなメディアが生み出した愚かな流行語を、安直に取り入れてしまうこの局アナの軽薄さにがっかりした。少なくとも「素足」というれっきとした日本語がある以上、「局アナ」たるもの、下らん流行語にそう簡単に踊らされるでない!!喝!!!



以上、本心では「どうでもいいことだけど」と思っている私の徒然雑記でした。

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