テレコム九州における自己完結型エッセイ/ParaTのいけてるマルチメディア
テレコム九州は「社団法人九州テレコム振興センター」が発行する小冊子(季刊)です。

Vol.23「確率のモンダイ。」

2002年11月上旬執筆(2003年1月号掲載)

(前書き)

ところで、皆さんは「宝くじ」お買いになりますか?・・。私は滅多に買いません。元々興味が無いというのもあるんですが、否、むしろ射幸性の高いもの(ギャンブルなど)って本当はノメリ込むタチなので《あえて手を出さない》というのが本当のところです。
実際、15年くらい前は競馬が「かなり」好きでしたねぇ。お馬さんを見るのが好きなんですけど、お馬さんを見に行けばついでに馬券を買ってしまうということで・・。でもお陰さまでトータル400万円ほどのプラス!やったー!(もっとも、半端な掛金ではなかったのですが・・)でも、キッパリ引退しちゃう潔さ(笑)。今はギャンブルには全く手を出しておりませーん。(その前に仕事が殆どギャンブルだろー!という鋭い指摘もあったりする。)
さてさて、今回は、ギャンブルやいろんなものにつきまとう「確率」というものについて、甚だ《文科系的》なノリで語ってみようかと思います。


『当売場から1等が出ました』
・・よく見かけますねぇ。宝くじ売場に掲げられている看板の文句です。

財団法人日本宝くじ協会によりますと、
「昭和20年10月に最初の宝くじが発売されて以来、宝くじは1等賞金の大型化とともに成長してきました…。昭和43年に1,000万円になった1等賞金は、53年には2,000万円、55年には3,000万円、60年には5,000万円、62年には6,000万円、平成8年には1億円となり、平成11年にはついに2億円の宝くじも誕生しました。また、平成12年には法定当せん金が4億円の数字選択式宝くじ「ロト6」が発売されました。平成12年度(12年4月〜13年3月)の宝くじ販売実績は9,548億円になりました。枚数にすると約40億2,546万枚(数字選択式宝くじを含む)で、赤ちゃんからお年寄りまで、国民1人当たり1年間に約32枚買った計算になります。 」・・・とのこと。

 国民1人当たり1年間に約32枚買った計算・・・。うーむ、これってパーセントにするとどんなことになるのかいなー?と考える以前に「こりゃあ当らんわ・・」と呟いてしまう方が早いような気もしますねぇ。
 ちなみに私はこれまでの人生で、自分の手で買った宝くじは多分10枚くらいだと思います。殆どが1枚100円のやつなので、投資金額は3000円にも満たない。でも当った総額は、5万エ〜ン!やったぁ〜!・・失礼。
 うーん、でもやっぱワシってギャンブル運強いよなぁ。
 人生の中で10回程度しかやったことがない(ちなみに投資総額1万円程度)のパチンコというやつで(わたしゃパチンコ屋の空気が嫌いなので基本的に立ち入らないことにしている)、当てた総額15万エ〜ン!やったぁ〜!!・・あ、これまた失礼。
 いやいや、新年なんでね「少しは景気のいい話でも」と思って盛り上げておるのですよ。皆さんも一緒に盛り上がりましょう!やったぁ〜!儲かったぁ〜!
「ふん、そんなのビギナーズラックだぜ」・・・出たな!クールを装うシニカル野郎が・・。当ててから文句タレやがれ!(笑)
 そもそも、ビギナーズラックとは何ぞや?・・。
 概ねギャンブル於いては、そのシステムの細かいところまで見抜く眼力を持ったベテランに一日の長がある。これは私がよく言うことですが、一日の長とは年齢のことではないんだなぁ。経験した数とその深さなんですよ。
 昨年終了したテレビ番組『愛の貧乏脱出大作戦』に登場する《どうしようもない貧乏な店主》の中には、齢50才を数え「業界歴30年」というベテランも少なく無い。しかし全くダメ。有名無実なベテランなんですね。創造力もなければ、努力も何もしていない。
 一方《若くして立派に自立し、大組織を率いる店主》がいます。キャリアこそベテランでは無いけれど、他人以上の努力によって経験値を稼ぎ、その中で創造力や工夫の妙を培ってきている。・・この差は大きいんですね。
 つまり、年齢とは関係なく「どこまでスキルを上げたかの違い」が、《パチンコ歴40年で「昔はこうやって手で弾いておったとよ」と自慢気に語りながらも、毎日数千円負けてしまうオヤジ》と、《学校サボって午前中から出掛けて数万円勝ってしまう似非パチプロ学生》というよくある対比によって表されるわけですな。どれだけ深い経験と研究を続けたか?・・という違いです。


さて『宝くじ』です。これにはスキルなんてものは、殆ど存在しないと言っていいでしょう。せいぜい「あの売場がよく当る」とか「ある特定の番号が当りやすい」とかいう《噂や予見》によって購入する程度のものでしょう。
 もっとも、お好きな方は、それこそこれまでの当選データをパソコンに入力して、確率やいろんな予測を立てておられる熱心な方もいらっしゃる。その熱意を他のベンチャーか何かに振り向ければきっといい仕事が出来そうな気もするんですが、あくまで個人の嗜好ですからね、これ以上口は挟みません。
 しかしですねぇ。宝くじって要するに、ランダムに表示される数字の列によって当選が確定するという「極めてシンプル」な勝敗確定システムなのでありまして、そこには人為というものが殆ど存在しないわけです。あ、もし存在してたら八百長ということになりますな。でも、他のギャンブルよりは八百長の可能性は恐ろしく低いでしょうね、きっと。
 となればですよ。『当売場から1等が出ました!』という看板を掲げている売場の多くは、単純に大量の枚数をさばく量販店なのであって、その中にちょろっとバグみたいに当選券が混じってたということでありましょう。
 1枚単位における確率は当然等しいわけですから、売った数が多ければその売店にとっての確率は当然上がっていくわけです。しかし、買った人にそれが還元されるわけではない。裏通りの寂しい売店で買った1枚も、駅前の行列が出来る売店で買った1枚も「確率は同じ」なわけです。
 なのに『当売場から1等が出ました!』の言葉に市民は極めて弱いわけで、あたかも『本日土用丑の日』というキャッチコピーに騙されて、旬でもない不味いウナギを喰わされるハメになった江戸庶民宜しく、その売店の当選確率を上げるためにせっせとハズレ宝くじを買っているというのが実際のところなのではないか?と拝察致します。
 だからと言って、裏をかいて寂れた売店で買え!というわけではなく、あくまで確率の中の遊びなのであって、どこかの大学教授が実際計算してましたが、ジャンボ宝くじの1等前後賞付きの当選確率って「道路を歩行中に車が飛び込んで来て跳ね飛ばされた。けれど傷一つ負うことなく立ち上がり、再び歩いていたらもう一度別の車に跳ね飛ばされた」というくらい『めったに無いもの』なんだそうです。
 でも、福岡のお坊さんで《何度も1等を当ててる有名な人》がいますが、ああいう人をテレビ等で見るにつけ、やはり「確率って分からんわ〜」と思ってしまうのです。
 ちなみに数年前タレントを辞めた上岡龍太郎氏曰く「宝くじは買ったその場で破り捨てる。そうすると《ひょっとしたら当っていたかもしれない!》という思いを一生背負うことができる。たった数百円で一生楽しめるんですよ。すごいじゃないですか」・・私は正直「アホか」と思いました。でもなんとなく分かるような気もするんですよね。宝くじって抽選日までがお楽しみなんですよね。勝手に妄想は膨らむし、ワクワクするし、このワクワク感を買うということで割り切れば、まぁ良しとするか・・。てな気分になります。
 皆さんは年末ジャンボ買いました?・・。で、どうでした?億万長者になれましたか?
 私はこの文章を書くために敢えて買いましたよ!でもね「西日本宝くじ」(なんちゅうマイナーな・・笑)を2枚(計200円)なのだぁ〜!エライだろ〜!。多分、当選確率はジャンボよりずっと高いという読みなんだけど、さてその結果は如何に!(当ってたら次号でご報告。何も書いてなければハズレと御考え下さいな)



暮らしと情報化2002」
FMCブースレポート

 2002年11月30日と12月1日の両日。熊本市手取本町パレアホールにて『暮らしと情報化2002』が開催されました。


 前回に引き続き、我々『WEBラジオFMC』は特設放送ブースを設置。2日間、ここから1時間おきにミニ番組を「世界に向けて」発信致しました。
 実は、FMCも随分とその陣容が様変わりしましてね。声が小さくモチベーションの低い若手スタッフとかをほぼ全員スパーン!とクビするというかなり思い切った『大リストラ』を敢行致しました!。いやぁ、1年間の便秘が治ったようなスッキリ感でありますよ。効果としては、モチベーションの高いスタッフだけになった途端、一気に企画力&機動力が高まりましたね。ある意味、オヤジをリストラするよか、使えない若手をリストラするのもアリだなと実感しました。
 そこに加え、私が昨年から教鞭をとっております『湖東カレッジ教育芸術専門学校』(熊本で唯一の放送映像系の専門学校です)の学生有志諸君が多数登場。彼等は、放送のイロハとか映像技術のイロハを学んでいる学生ですが、まだまだひよっ子ですけど、モチベーションの高さだけは誰にも負けません。彼等が加わったお陰でいろんな意味で盛り上がりました。(特に打ち上げとか・・笑)
 前日11月29日、機材搬入。
 当初搬入を担当する予定だったスタッフ某が急にNGとなり、別の仕事を抜け出してくれた某と種田夫婦というややお寒い陣容で搬入開始。
 ビル裏手の搬入エレベーター付近には、既にNHK熊本放送局の皆さんが搬入準備を進めているところでした。前回FMCの番組にも出て頂いた方がいらっしゃったので、ちょっとご挨拶。ドーモ君やウサ爺らと一緒に大型エレベーターへ・・・。
 会場に着くと「確かに前回(グランメッセ)よりは小さいね」「でも綺麗にまとまってる」「お!FMCのブースがちゃんと仕切られている!」…ちなみに前回は特に囲いはなくて、壁の前に適当に陣取って放送したのですが、今回は如何にも「催し物」っぽくていい感じであります。
 さてここから設営開始です。
 FMCの道具なんてものは、それこそ1人で楽々組み上げることが出来るわけでして、2時間くらいで全てのセッティングを終えることが出来ました。
 困ったのはサーバですね。サーバと言ってもFMCに置いてある自社サーバのことなんですが、最近またまたアクセス急増(お陰様でリスナーが順調に増えております)で負荷が増大し、手作りボロサーバーなのでちょっと心配してたんですが、見事に的中!マシントラブルが続発し始めました。
 お陰で、技術スタッフを1人、サーバの前に待機させるということになり、スタッフのローテーションも急遽変更
したりと大変でありました。
 結局サーバはこの後お亡くなりになりまして、新しい奴を1台購入することに(ちょっと出費が痛かった…笑)。


 初日は雨でしたねぇ。しかも冷たい雨。人出が気にかかります。立地は最高にいいんですけれど、10階まで上がる
のが大変なんだこのビル(テトリア)は。3基あるエレベーターは全部鈍行だし、エスカレーターは途中で場所が変わってしまう。せめてエレベーターの1基くらい上層階用にすべきなんじゃないかい?(>テトリアさん)
 とか何とか言いつつも、割合和気あいあいとイベントは進行していくのでありました。
 てなわけで、最初の出足はちょっと残念な部分もありましたが、そんなことは関係なくFMCブースは盛り上がるのであります。
 Webの方も(何せサーバが壊れるくらいですから)十分なアクセス数を叩き出しておりました。
 この他、今回は「世界の子供たちにポリオワクチンを送ろう!」という目的で、オリジナルデザインの手作り缶バッジ(全50種)をチャリティー販売したのですが、予想を超える大好評で、当初の販売予定を超えて慌てて現地生産するほどでありました。お買い上げ頂いた皆様本当にありがとうございました。売上金からきちんと当該機関に寄付させて頂きました。
 2日間、色んな人がFMCブースを訪れてくれました。地元はもちろんのこと県外からもリスナーがやって来ましたし、今回のイベントで初めてFMCの存在を知ったという方も少なからずいらっしゃったようです。
 いつも思うことですが、イベントが終わっての撤収作業はアッと言う間です。今回も、ものの30分くらいで撤収完了でありました。
 そして怒濤の「FMC打ち上げ」となるわけですが、これはまた別の機会に。
 参加された皆様、本当にお疲れさまでした!


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